『ゆるライト』さかいやスポーツオススメ軽量化術其の一「失敗しない軽量化の手順」

前回のブログで、さかいやスポーツがオススメする『数値だけを突き詰めない軽量化=ゆるライト』について書きました(未読の方はぜひご一読ください)

装備の軽量化は、うまくいけば「筋肉や関節への負担が減る」「重力に逆らう上りが楽になる」「身軽になって行動時間が短縮できる」など、様々なメリットがあります

しかし、誤った軽量化を行うと、かえって身体の負担が増えたり、遭難時のリスクが上がったりなど、軽視できないトラブルも起こりうるため、注意が必要です

今回のテーマは失敗しにくい軽量化の進め方についてです

まず前提として、軽量化を実現するには現在持っていっているものを「なくす(持っていくのをやめる)」、「持っていく量を減らす」、「より軽いものに換える」のいずれかが必要です

残念な失敗例を見てみましょう

これまで「容量30Lで重量1200gの簡易的なフレームの入ったザック」を背負い、「片足600gのハイカットトレッキングシューズ」を履いて登山をしていたAさん

もっと楽に上りたいと思い、片足240gという数値に惹かれてレース用のトレイルランニングシューズを購入(背負う荷物はこれまで通り)

数値上は両足で720gの軽量化になり、木段上りは楽になったが、足首のサポートとソールのクッション性を失ったことで膝や足首の関節を酷使

ハイカットシューズのときよりも足にダメージを受けてしまった

ならば背負うものを軽量化しようと思い、重量650gという数値に惹かれて容量25Lでフレームレスの軽量ザックを購入(持っていく装備はこれまで通り)

数値上は550gの軽量化になり、足の負担は少し減ったように感じたが、フレームがなくなったことで腰に荷重が乗らなくなり、肩の負担が増加

容量も少なくなったためはみ出たものを外付けしたところ、岩に擦れてダメージを与えてしまった

悪意を持って創作した架空の失敗例とはいえ、Aさん気の毒です

「なくす」と「減らす」はタダでできますが「換える」は誰かから貰わない限りお金がかかります

しかもシューズやザックは重量と性能の関連性が強いアイテムです

つまりAさんは無難な方法を飛ばしていきなりハイリスクな選択をしてしまったわけです

この場合、まずザックに入れていくアイテムを見直してそこから減量を始め

次に減った荷物に見合った容量と剛性のザックを選び

最後に背負うザックのサイズと重量に合ったシューズを選ぶ

そして、

もし思うようにザックの中身を減らせなければザックの新調は見送り

背負うものを軽くできなければシューズもこれまでと同じものを履く

というのがリスクを回避する正しい道だったことになります

ここで私なりの「装備ダイエット」法をご紹介します

まず、現在の装備を見直し、分類します

①持っていかなければならないし、持っていく量も決まっているもの

(具体例:エマージェンシーブランケット←これ以上削りようがありません)

②持っていかなければならないが、量は見直せるもの

(具体例:行動食←遭難時の非常用を兼ねているとしても「適正量」はあります

昔は明らかに持っていきすぎでした)

③持っていかなければならないが、より軽いものに置き換えられるもの

(具体例:レインウェア←耐摩耗性を追求しなければ軽量モデルでも命は守れる)

④あると便利(もしくは快適)だが、量は減らせるもの

(具体例:下山後の着替え←大汗をかく時季でなければアンダーウェアだけでよい)

⑤あると便利(もしくは快適)だが、より軽いものに置き換えられるもの

(具体例:汗拭きタオル←マイクロファイバーの薄手タオルがかさ張らず便利)

⑥あると便利(もしくは快適)だが、なくてもどうにかなるもの

(具体例:サンダル←開放感は捨てがたいが、帰るまで我慢するだけ)

⑦なくても安全上問題ないが、登山を楽しむために持っていきたいもの

(具体例:私の場合はカメラ)

上記の分類では①以外はすべて改善の余地があるということになります

お金のかからない「なくす」と「減らす」から始めましょう

⑥は「なくす」←持っていくのをやめます

②と④は「減らす」←適正量を見極めて無駄を削ぎ落します(②は④よりリスクが高いので少し慎重に)

③と⑤は「換える」←ここはぜひ専門店にご相談ください

「なくす」と「減らす」がしっかりできていればザックやシューズを購入する場合もAさんのような失敗は避けられるはずです

⑦は『ゆるライト』的には削りたくないところなので、しっかり考えます

②~⑥で十分なダイエットができていれば⑦を持ってもそんなに重くならないでしょう

②~⑥で思うような軽量化ができなかった場合は、⑦のダイエットも考えてみましょう

※分類に迷ったら⑧保留という項目に入れておき、山から帰ってきたら改めて分類します

山行を続けているうちに変わってくることもあるので、分類を完璧にする必要はありませんが、①や⑧が多いと軽量化は進みません

「軽くしたい」と強く思うなら分類も厳しく行いましょう

文字だけではイメージし難いかもしれませんがいかがでしょうか?

「かったるい」「面倒くさそう」と思う方もいるかもしれませんが、「見直して分類する」というファーストステップをクリアできれば軽量化は着実に進みます

手を付けやすいところから「ゆるく」始めてみてください

さかいやスポーツでは「あなたの山行スタイルに合った軽量化」を全力応援!

「何を買うか」以外の悩みも、ぜひお気軽にご相談ください~

PROFILE

通販 樋口 | Higuchi

所属は通販部ですが、お客様の生の声を聞きたくてちょくちょく売場にも立っています。無雪期はトレイルランニングと軽装備の登山、冬はゲレンデでテレマークスキーの修行中です(なかなか上達しません)。山と同じくらい温泉が好きで、山行計画はほぼ下山後の温泉を基準に立てています。

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