OSJ奥久慈トレイルレース レースレポート!!

茨城県北部の広大な山々『奥久慈』を舞台に、5月28日(土)・29日(日)に開催されました、OSJ奥久慈トレイルレース。
さかいやスポーツは28日の前日受付と、レース当日29日の50Kスタート地点にてイベント出店させて頂きました。

天気も非常に良く、2年ぶりの開催ということもあって参加選手はもちろん、地域の皆様や大会スタッフの皆様全員でアツ〜く盛り上がったこのレース。

実は私ナカヤも完走を目指し、出走しておりました。

結果から申し上げますと、49km地点の第3関門 釜の平 で苦しくもタイムアウト。

原因はもう、練習不足・経験不足。

強いて言うなら、日々の練習の際には使用していなかったスタート前のアミノ酸飲料で胃を荒らしてしまい、30km辺りまでほとんどろくに補給が出来なくなってしまったことでしょうか。

まぁ、今更何を言っても言い訳にしかならないので、ここからは来年出場を考えている選手の皆様やトレイルランニングに興味を持っている方、このブログを読んで下さっている皆様に向け、自分が経験した

2022年OSJ奥久慈トレイルレースのコースをレポート

していきたいと思います!

OSJ奥久慈トレイルレース

茨城県大子町・常陸太田市で行われた今大会。
今年も50K(59km)と30K(31km)の開催となりました。

50Kは日本三大名瀑の一つである袋田の滝をスタートとし、日本一高いバンジージャンプで有名な竜神大吊橋や、平安時代からの長い歴史を持つ東金砂神社(ひがしかなさじんじゃ)など、奥久慈の魅力と大自然をたっぷりと味わうことが出来るミドルレース。

30Kは竜神大橋をスタートとし、袋田の滝を目指すショートレースとなっています。

豊富なアップダウンと変化に富んだセクションを一挙に味わうことが出来る、OSJトレイルランニングシリーズの中でも難関コースなのだそう。

ちなみに、さかいやスポーツの先輩方にも出場経験者が多く、
「このレースが完走出来たら一端のトレイルランナーだよ!」
と言われておりました。(諸説あり)

必須携行品

ドリンク500ml以上、行動食、携帯用コップ(給水用)、レインウェア(50Kは上下、30Kは上のみ)、ライト(50K)、サバイバルシート(50K)、救急セット(50K)、携帯電話。

今日は日中30℃まで上がる予報。水850mlとマルトデキストリン入りの水500mlのボトル三本で臨みます。

特にこのレースは長時間のアップダウンとハードワークになるので、行動食は1時間に200kcalを目安にジェルや補給食を用意。

今回は10時間を超えて走ることを想定し、いつも愛用しているグーエナジーの「スポーツワッフル」を4枚、「Challenger」等のエナジージェルを14本。その他に塩分タブレットや大先輩から頂いたスポーツカステラを携行。

今振り返ると、ジェルタイプのアンコ「ANDO」(アンドゥー)とカステラがなければ、30kmも走れていなかったです。
自分の場合、一度胃が荒れちゃうと、マルトデキストリンの入った水もアスリート用の高効率なエナジージェルも体が受け付けなくなって気持ち悪くなってしまった。
練習でも使っている補給食だったり、慣れ親しんだお菓子もあるといいことを今回のレースで痛感しました。

コースレポート

さて、スタート30分前の5時にアミノ酸を摂取した私。この時は体調もバッチリで準備万端と思い込んでおりました。今回は完走だけを目指すためにスタートは後ろの方に位置。自分のペースで無理せず走ります。

いざ、スタート!

まずは袋田の滝へ行って帰って4kmほどのオンロード。
集団はバラけず固まったまま圧巻の名瀑を横目で見つつ通り過ぎる。

翌日撮影した 袋田の滝

私が袋田の滝のゲートに着く頃には、トップランナーが降りてくるところで、ものすごいスピードでしたね!
上位を目指すのであればある程度前の方にいて、このオンロードのパートを出来るだけ早いペースでこなすのが良さそう。

そして4km辺りからいよいよトレイルに入ります。
ここでなんと!渋滞発生(笑)
集団が崩れないままいきなり道が狭くなるので致し方ないのですが…20分くらいノロノロ列の中で進むのを待ってた感じですかね。体感ではもっと長く感じましたが、ここで集中を切らさないことが重要!

白木山〜男体山とここから一気に500m登ります。もちろん、後方なので急登や足場の悪いパートでのランを強いられることはありませんが、集団を乱さずにフラットなパートやちょっとした下り坂はジョグ程度で通過。

金曜日は少し雨が降っていたようですが、土曜日と当日は天気が良かったこともあり、この辺りのコースはドライコンディション。ぬかるみで滑るようなこともほとんどありませんでした!

足の筋肉を使わないようにたんたんと上りパートをこなしていきますが、手を使って登るような急登や鎖場もあり、かなりハードなトレイルランニング。まだまだ先は長いので焦らずに進んでいきます。

この辺で多少の違和感があったのですが、マルトデキストリン入りの水が不快。そして開始1時間ちょと経ってからの登り直後に何気なく摂ろうとしたジェルを体が受け付けない。違和感を覚えつつもまだ気温もそこまで上がっていないので、水と塩分タブレットだけ摂取して進みます。

1つ目の登りパートを超えて11㎞地点の第1関門 持方 に到着。
ここまで2時間半がかかって8時ちょっと前。まぁ渋滞していたこともあり仕方ないとは思いつつ、予定よりちょっと遅れていたので水だけボトルに補給してすぐに進みます。マルトデキストリン入りの水は諦めてここで普通の水に交換しちゃいました。

第1関門からは一気に標高を下げて17km地点の湯沢峡エイドを目指し、駆け下りていきます。
ここで何人か抜いてタイムを巻き返そうと試みるも、補給ができてない分足に力が入ってない感じ。
本来なら第1関門でエネルギーを摂って下りたかったのですが、なんとかカステラとANDOで押し切ります。

ようやく4時間かけて17.1km地点の湯沢峡エイドステーションに到着。ここでお饅頭をひとつ頂き、先輩方から精神的な壁と聞いていた竜神大吊橋の第2関門を目指して登っていきます。

200mほど登ってしまえばあとは一気にトレイルと林道をかけ下りるパート。ちょっとした緩斜面の登りもあったりしますが、あまり手を抜きすぎると制限時間が迫ってしまいます。

7キロほど走るとロードからはるか上の方に竜神大吊橋が見えてきました。

うわぁ、これから登るのか。。。しかも階段(苦笑)

竜神大吊橋までの階段は永遠に感じましたが、リズムよく1歩1歩登っていきます。
それでもめちゃくちゃなーがい。

竜神大吊橋に出ると視界は開け、奥久慈の山々や竜神ダムを一望できます!

まぁ景色が良いからと言って回復はしない。ここは三途の川を渡る橋なのか。
第2関門にあるリタイア受付が極楽浄土に見えましたよ。

12時15分ようやく第2関門竜神大吊橋第1駐車場に到着。第2関門の制限時間が13時までだったので、この時点でなかなかシビア。
第3関門の49km地 点釜ノ平 までに16時に着かないとタイムアウトですが、まぁ止められるまでは走り続けます。

気温も30℃に達し、実はボトルはとっくに空でしたがここで水を補給して止まらずに進みます。
竜神大吊橋裏の駐車場から林道に入るポイントの施設エイドにてコーラをご馳走になりました。
疲れた身体にコーラが染み渡る。。。ありがとうございました!

さて、ここからは急登なので心拍を上げすぎず、足の筋肉を使い過ぎずを心がけ、何も考えずに歩いてでも登っていきます。
これもレース前にさかいやの大先輩から教わったメンタルコントロール。

この辺から、ジェルを含む補給食が普通に食べれるようになり、足に力が入ってペースが上がり出すミラクルが発生。

吊橋先の登りは急ではあるものの長くはなく、砂防地区までの沢沿いを進んでいきます。

1度は必ず沢に足を入れねば進めない箇所があり、沢沿いのトレイルはもうぐしょぐしょのぬかるみ。
足場もしっかりしておらず、濡れた岩の上を通らねばならない箇所も複数あり、まるで障害物競走かのよう。

今回は靴下をラミーで出来た5本指ソックスにしていたため、蒸れにくく足へのダメージもそこまで気になりませんでした。

ここでゆっくりしている暇はもうありません。何度か滑ったりもしましたが、全身ドロドロになりながら進みます。

多分この辺が嫌いな人は少なくないはず。
ほとんどドライコンディションのコースでしたが、ここだけは注意が必要でした。

砂防地区のエイドステーションでは地元の方々なのか、らっきょうや梅干しをいただき、頭に水を被って塩分と水分補給。大変ありがたかったです。
この先長いオンロードは炎天下の下となる可能性も。東金砂神社を目指して少し先を急ぎます。

34.7km地点 東金砂神社エイドステーションに到着したのは何時だったでしょうか。気温が高い中、長く感じた約4キロのロードパート。正直、第3関門に間に合う時間ではなかったかと思います。

ここで、大会スタッフの方から「第3関門まで行けばそこまでの記録は着く」とアドバイスを頂きました。「キロ6分ペースで行けば間に合わないとも限らない」と。いやいや、林道とトレイルを含む12kmの道のりを、既に30km以上走った身体で1km6分ペースは私にはとても無理でしたが(笑)

「じゃぁ、行きます!」と東金砂神社の階段を駆け上がり、12kmのロード・林道・トレイル少々の割とフラットなパートに挑みます。

いやぁ、分かってはいたけれど長い。。。
まだまだ残っている補給食を食べながら、先日妻の妊娠が分かった第2子の名前を考えつつ進みました。
(これまだ誰にも話してなかったですが。)

その間にも何人かランナーさん達と出会い、お互いを励まし合いつつ第3関門をめざします。

とうとう第3関門まで残すところあと3キロで制限時間の16時となりました。
あと3キロは下りのトレイル、もう怪我だけしないよう急がずに丁寧に下ります。

16時45分、49km地点の第3関門 釜ノ平 に到着。
関門には間に合いませんでしたが、大きな怪我もなくレースを終えられたことは良かった。
あと10kmとは言えど、もうひと山超えてゴールを目指すにはまだまだ実力が及ばず。
悔しい結果にはなりましたが、OSJ奥久慈トレイルレースの厳しさと奥深さ。奥久慈の山々の広大さ。町の人々の温かさに触れることが出来たレースでした。

今大会も完走率が45%と非常に厳しかったOSJ奥久慈トレイルレース。
レース終了から3日が経ち、このブログを編集している今日。まだ足腰の疲労感が抜けず筋肉痛に苦しんでいるまだまだな私ですが(笑)

いつかこの『OSJ奥久慈トレイルレース』の完走ブログが書けるよう、これからも精進してまいりたいと思います。

ウェア館 nakaya

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