ドロドロでも楽しい!!「霧積温泉」アイスクライミング

※アイスクライミングには「楽しすぎる」という強い依存性がございます。ぜひ皆様も一度体験してみましょう。

クライミング館の中屋です。

先日は群馬県の安中市にある霧積温泉へ、後輩を連れてアイスクライミングに行ってきました。

霧積温泉のアイスゲレンデと言えば、私が2023年の2月に初めてアイスクライミングデビューした場所で、さかいやの先輩3人に連れてきてもらった思い入れのある場所です。
以前は先輩にロープを張ってもらって、自分はロープで釣り下がる安全な状態で登らせてもらいましたが、自分が後輩を連れてくる立場になったとは感慨深いです。

今回と2年前では大分様相が異なり、2年前は駐車場までの道にも雪が積もって道中の運転からハラハラしましたが、今年は全くと言っていいほど雪がありません。
駐車場からゲレンデまでは5分ほどですが、そのアプローチも雪はないし約5℃と暖かい…。
案の定、氷は小さく薄そうでしたが、まぁ何とか登れそうです。

ゲレンデに着くと我々より少し先行して1組が右奥のナメ滝を登るようでしたので、我々は邪魔をしないよう最初からメインの左の滝へ。
意外にも氷はしっかりしており、アイスアックスもスクリューも良く刺さりそな雰囲気だったので早速ですが私がリードします。
(滝の左脇から回って滝上まで上がり、トップロープで登ることも可能です。)
一番立ってるところで80°あるかないかくらいの傾斜で、先週八ケ岳の南沢大滝を登った身からすると楽勝!
かと思っていたのですが、上部まで来てビックリ。

支点を取ろうと思っていた灌木まで氷がつながっておらず、最後の2mくらいは岩の上に堆積した落ち葉や土がむき出しになっていました。
仕方なしに岩を手でつかんで体を押し上げドロドロになりながら支点まで到達…。

登ってるときは内心一本目でこれかぁとげんなりしましたが、終わってみればミックスクライミングっぽくて楽しかったです。

この後友人も楽しそうに登ってもらえた様で、ドロドロになった甲斐がありました。

一本目の滝を登り終えた頃、もう1組やってきました。
我々は休憩しつつ次にどこ登ろうか相談していると、友人から真ん中の氷柱群を登りたいと提案がありました。
大きな氷柱ではないですが上に回ってロープをセットすれば安全そうだったので了承。
自らイキイキと垂直の氷に挑んでいく友人の姿は眩しく、あぁ私と同じ病気にかかってしまったのだなぁと嬉しく思いました。

最後に通常はウォーミングアップで登るナメ滝へ。

いずれは友人と先頭を交代しながら登るツルベ方式でアルパインに行きたいので、友人にリードで登ってもらい上部から私をビレイしてもらいます。

急遽出した課題だったので灌木を使った支点はまぁオッケーでしたが、ビレイデバイスのセットの仕方を間違えており、私が落ちてたらヤバかったなぁと。
易しいルートで練習ができて良かったですし、たまに抜き打ちチェックをする必要があるなぁと感じました。
自分もそうですが繰り返しやらないと忘れてしまうもので、いざ実戦という時に手順を間違えることなく行うには反復練習がとても重要ですね。

私がアイスに陶酔してしまったきっかけの場所に、以前とは逆の立場で来れたことは私にとって非常に良い経験になりました。
先輩に教わったことを後輩に継承していく。
私の様な若輩にはまだ早いかもしれないとは思いますが、こういった経験をこれからも積み重ねていきたいと思います。

帰りの車の中で友人が一言。

「アイスってさぁ、滝の角度によっての難しさはもちろんだけど。気温や日当たりによってもアックスやアイゼンが刺さりやすかったり、奥が深いよなぁ。」

単純に登るだけに見えてそうではない、自然が相手だからこそ奥が深いアイスクライミングの魅力に気づいてしまった様です。

アイスクライミング、最高。

PROFILE

クライミング館 中屋 | Nakaya

クライミングギア、シューズのお悩みお伺いいたします!
高校時代に山岳部に所属し、登山に魅了されて早十余年。
気づけば夏はクライミングに沢登り、冬はアルパインにアイスクライミング等々。
フィールドにて得た経験や知識から、お客様ひとりひとりに合ったアイテムをご提案いたします!

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