1DAY八ヶ岳~歩き時々走り~

UTMFをはじめ秋は大きな大会が続いていますが、さかいやスポーツも現地出店する日本山岳耐久レース(通称ハセツネ)までいよいよあと1ヶ月になりました。私、酒井も目指せハセツネサブ9.5ということで今年は山でのトレーニングを増やして調整中です。

そのトレーニングとして9月のとある平日、日帰りで八ヶ岳を南の観音平から北のプール平まで(距離約40㎞、累積標高差約4000m)縦走してきました。

さかいやスポーツの定番ムーブ、店が終わってから小淵沢行きの最終電車に乗り継ぎ、1:00少し前に観音平に到着。観音平は車が何台か停まっていましたが、真っ暗でひっそりとしています。電車に乗る前や、電車の中で準備をしてトイレも済ませていたので、ライトをつけてすぐに出発。
1:01観音平(1580m)→2:07編笠山(2523m)
当たり前ですが、あたりは真っ暗な深い森。夜中に1人で出発する今回の計画を心から後悔し、もう2度と1人では来ないと心に誓いました。しかし今回の目標は15:16プール平発の茅野駅行きの最終バスに間に合うことなのでとりあえずスタート。怖さから出発を躊躇したのが1:01スタートに表れています。
観音平から編笠山山頂まではほぼ樹林帯で、怖いので脇目も振らずひたすら登っていきます。登山道の最初は歩きやすい土道ですが、徐々にガレ場や大きな岩の多い道になります。岩に付けられた印らしきものを頼りに迷うことはありませんでした。
この区間は約1000mの登りで心拍も平均165(最大176)まで上げて頑張り、予定より早く編笠山山頂に到着。山頂はややガスっていて、風も強かったので写真を撮って早々に出発。CIMG2179真っ暗な登山道CIMG21822:07編笠山山頂、風が強く寒い

今回のウェアリング、装備
上半身
Finetrack/スキンメッシュノースリーブ、その上にsmartwool/PhDランショートスリーブトップ(メリノウール79%、ナイロン21%)。
スタートから日が昇るまでは稜線で風もあったのでMONTANE/ミニマスジャケット(防水)を着用していました。中にウールを着ていた為(保水し調湿性能がある)、ジャケットを着たまま歩いていても蒸れ感はほとんどありませんでした。
下半身
Finetrack/スキンメッシュボクサーにDEVOLD/Breeze Manボクサー(150g/㎡メリノウール)を重ねて、ARC’ TERYX/パリセードショーツ。
レース以外はあまりランパンをはかないので、シンプルで軽量なランでも使いやすいパリセードショーツやHOUDINIのグラビティショーツを愛用しています。共にポケットが大きく地図やコンパスを携帯できて使いやすい。
パック ARC’ TERYX / Chilcotin20
ランニング向けのパックではないのでややしっかりしていて、今回のように岩場が多い山域を歩くにはぴったりでした。長時間背負っていてもストレスはありません。
シューズ salomon / センス・マントラ(旧モデル)
軽さと剛性のバランスが良く近年一番よく履いているシューズです。今年のハセツネもおそらくこのシューズです。

編笠山を過ぎると大きな岩石帯の下りになるのですが、ここで最初の核心が待っていました。昼間ですと青年小屋を見ながら降りていけばいいのですが、夜は真っ暗でライトの光も届かず青年小屋が見えない。そしてマーキングがあったのかどうか、見失ってしまい、広い岩石帯で道をロストしてしまいました。地図を見ると北東方向に青年小屋があるので、地図とコンパスを見ながら最初は北へ進み、傾斜がゆるんできたあたりで東に進んでいくと何とか視界に青年小屋をとらえることが出来て一安心しました。視界のきかない広いところは本当に怖い。

3:06権現岳(2715m)→3:43キレット小屋(2400m)→4:33赤岳(2899m)→5:26横岳(2829m)
その後は順調に進み日の出は横岳の手前で迎えました。この区間は岩場が多いが、マーキングをしっかり確認していけば道を誤ることはありません。岩場も慎重にいけば問題ないでしょう。歩いている人も誰もいないので自分のペースで進めます。
赤岳の登りで心拍が平均160近くまで上がりましたが、それ以降は稜線の岩場ということもあり130台に落ち着く。横岳で無事夜明けを迎えられたので少し休憩。ここでジャケットからpatagonia/ナイントレイルズベストに着替え。天気はいいがやや気温が低く、風のある稜線では程よく風を止めてくれて、内側に熱のこもらないウィンブレベストがピッタリ。CIMG21844:33赤岳山頂、まだ暗く人はいませんCIMG2200日の出は横岳手前あたりCIMG2202硫黄岳山荘手前から

6:05硫黄岳(2760m)→7:17西天狗(2645m)→8:33高見石小屋(2200m)
この区間は根石岳、東・西天狗と少し登りがあり、それ以降はおおむね下り基調ですが、道はガレ場や湿った石の下りが多いのでなかなかペースは上がりません。休みを挟みながら進み心拍も平均130台。高見石小屋前で朝食のおにぎりを食べながら20分程休憩。
携帯食料は、おにぎり2つ、チョコバー2本、ドライフルーツとチョコレーズンとラムネのミックス、えんどう豆のおつまみ、ぬれせん、エネルギーゼリー1個、塩タブレット、水2ℓ、緑茶500ml。おにぎり以外は歩きながらこまめに補給。豆やぬれせんはしょっぱくて美味しいし、残ったものは帰りのビールのおつまみにもなり山行には欠かせません。結局途中で補給することなく済みましたが、八ヶ岳は山小屋が多く、食料や水は手に入りやすいのでその辺の心配が少なくて心に余裕ができます。CIMG2198今回の携帯食料

9:58茶臼岳(2384m)→10:16縞枯山(2403m)→坪庭→11:08北横岳(2472m)→12:01双子池(2100m)
麦草峠を過ぎるといよいよ後半戦の北八ヶ岳。南に比べてなだらかな山が多く、走りやすいイメージですが、ほとんど走れませんでした。登りも下りも岩が多く直登気味に道が付けられているのでペースは上がりません。北横から大岳、双子池区間もほとんど岩石帯の道で走れませんでした。予想以上に時間がかかっていたので、大岳山頂は行かず、まっすぐ双子池を目指します。この区間もやはり平均心拍が130台で追い込めません。双子池も雰囲気のいいところですがすぐに出発。CIMG2207たまに現れる気持ちの良いシングルトラックCIMG2208しかしだいたいは石だらけのこんな道CIMG2209大岳付近の岩の登山道、ほとんど走れませんでしたCIMG2210雰囲気の良い双子池、しかし滞在約3分

3:28蓼科山(2530m)→15:07プール平(1330m)
CIMG2211双子山山頂付近から蓼科山を望む、ゴールはまだ遠い

双子池から双子山へは九十九折に徐々に高度を上げていき広い山頂に出ます。双子山から大河原峠までは見晴らしも良く、道も走りやすいので気持ちよく走れます。大河原峠から蓼科山荘まではなだらかな樹林帯の登り、蓼科山荘から頂上までは岩石帯の急登で最後の追い込み。
13:28予定通り山頂に着くも下山道を見落としてしまい、山頂を半周回って痛いタイムロス10分。下山を1時間半と考えていたのでギリギリの時間で下山開始。蓼科山の山頂直下の下りは急なガレ場で思うように下れませんし、一度前につんのめり転倒もしました。遠目に見た穏やかな山の印象と実際の山とのギャップに驚きました。最後の蓼科登山口からプール平まではなだらかな下りの林道で走りやすくて助かりました。15:07なんとかバスの時間に間に合ってプール平バス停に到着。もう少し早く到着してお風呂に入りたかったのですが、そんな余裕もなくバスに乗って帰路につきました。

帰宅後はSUUNTO/Ambit3 PeakでとったログをMovescountで距離、標高、心拍などのデータを確認。Ambit3はパソコンやスマホを使って日本語で設定や操作が楽に出来ます。客観的に自分の走りや山行を見直せるので重宝しています。ss020678000-228x228

今年はハセツネのレース開催が例年より遅くなり、ウェアや装備の事でお悩みの方も多いと思います。そんな装備のご相談には是非さかいやスポーツへお越しください。そして少しでも不安をなくして、万全の状態でハセツネに挑みましょう。

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さかいやスポーツ

東京神田神保町に店を構えて60年。多くのアウトドア好きに愛される「登山・アウトドア用品の専門店」。登山・キャンプ・トレイルランニング・クライミング等、多くのアウトドア用品と専門知識を持つスタッフがお客様のご来店をお待ちしております。

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